SUPER GT 第2戦は、濃霧による視界不良でプログラムが大幅に変更される
K-tunes RC F GT3は、公式練習で9番手となったものの
予選ではアタックラップを妨害されるアクシデントにより16位となる
ゴールデンウィークの恒例イベントとなっているAUTOBACS SUPER GTシリーズの第2戦「FUJI GT 500km RACE」が富士スピードウェイで開催された。SUPER GTのシリーズ戦でも随一の観客動員を誇る富士スピードウェイラウンドだけあり、早朝から荒天となったものの多くの観客が訪れていた。
K-tunes Racing LM corsaの母体となる岡山トヨペットの地元開催となった開幕戦では、難コンディションの中で予選6位を獲得したものの、決勝レースではペースが上がらずに14位でチェッカーを受けることとなった。開幕戦から約1週間後の4月16日と17日に行なわれた鈴鹿サーキットでの公式テストでは、マシンのセットアップを進展させることができ、ドライとウエットコンディションの両方で速さをみせた。そのため、チームは第2戦こそ上位争いを行なえるという期待を持ち富士スピードウェイに入った。
第2戦の富士スピードウェイラウンドは、5月3日(木)、4日(金)の二日間に渡ってスケジュールが組まれていて、3日には公式練習と予選、4日には500kmの決勝レースが実施される。
3日は早朝から前日より降り続く雨が激しく打ち付け、風も強く吹くあいにくのコンディション。
8時にスタートしたサポートレースの予選はかろうじて実施されたものの、風雨とともに霧が発生してサーキット一帯を覆うことになった。そのため、8時40分から開催予定だった公式練習は、ディレイするとのアナウンスが流れる。約30 分ごとにコースコンディションを確認し、公式練習を実施するかの判断が行なわれたが、公式練習の終了時間となる10時25分まで霧が晴れることなく、公式練習はキャンセルされた。
天候は、昼前になると一転して青空が覗くようになり、キャンセルとなった公式練習は大幅に短縮されたが、12時50分から13時20分の30分間に渡って実施。
K-tunes RC F GT3には、昨年からこのマシンのステアリングを握っている中山雄一選手が乗り込んだ。まずは、ピットアウトとインを繰り返してマシンの確認とセットアップを進める。その後は、わずか30分の時間の中でタイヤ比較などのメニューをこなしタイム計測を行なう。計測8周目に1分38秒610をマークし、公式練習を9番手の順位で終えた。
<予選>
予定されていたプログラムが変更されたことによって、富士スピードウェイラウンドの予選方式は通常のQ1、Q2によるノックアウト方式から、全車が一斉に走行して順位を決めるタイムアタック方式が採用された。
公式練習後に中山選手のコメントによりマシンに調整を行ない、14時45分から15時5分までの20分間で競われた予選に挑んだ。K-tunes RC F GT3には、再び中山選手が乗り込み、コースオープンとともに走行を開始。3周を掛けてタイヤに熱を入れ計測4周目からアタックを開始し、5周目にベストタイムとなる1分37秒694をマークする。さらにタイム更新を狙うために、ニュータイヤに履き替えアタックを継続。しかし、タイヤに熱が入って最適なアタックタイミングとなった周に、予選アタックを終えていた車両が走行ラインを妨害しタイムを更新ならず。結果として、1分37秒694のタイムで18位となった。
予選のアタックラップを妨げられなければトップ10に入るポテンシャルは確認できていただけに残念な結果だったが、決勝レースは500kmの長丁場になる。経験豊富な二人のドライバーとチーム戦略によって、明日は大幅なジャンプアップを狙う。
コメント
<影山正彦監督>
午前中の公式練習がキャンセルとなったため、短い時間でのコンディション確認となり不安がありました。しかし、公式練習で持ち込みのセットアップが間違ってないことが分かり、自信を持って予選に挑みました。コースイン後のアタックでは想定通りのタイムで、さらにタイム更新を狙っていたのですが、他車にアタックを妨げられてしまいました。マシンのポテンシャルは予選順位よりも上にいると思っているので、長丁場の決勝レースは可能な限り追い上げて、上位に入りたいです。
<新田守男選手>
早朝からの降雨と霧によってプログラムが変更されたので、RC F GT3の走行経験を豊富に持っている中山選手に公式練習と予選を走ってもらいました。中山選手のフィードバックで予選前にマシンに調整を加えて予選に挑んだのですが、タイヤとコースコンディションが少し合っていなかったのかもしれません。18番手からのスタートなので、明日の決勝レースは追い上げる展開になると思いますが、500kmのロングレースなので何が起きるか分かりません。しっかりと役割を果たして表彰台を目指したいです。
<中山雄一選手>
30分間の公式練習ではタイヤとマシンの確認を行ないました。マシンバランスに問題があると感じたので、チームと相談してセットアップを調整しました。予選では、その調整が上手くいって乗りやすい状態になっていたので、タイム更新も期待できました。しかし、アタックラップでスローダウンしていた車両がレコードラインにいたため、タイムアップの機会を逃してしまいました。残念な結果になってしまいましたが、明日の決勝レースは通常よりも200km長いので、追い上げるチャンスはあるはずです。ドライバーとチームが一丸となって好結果を得たいと思います。