K-TUNES RACING

2018/5/03(木) 予選

SUPER GT 300 2018 Series 第2戦 富士スピードウェイ

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SUPER GT 第2戦は、濃霧による視界不良でプログラムが大幅に変更される
K-tunes RC F GT3は、公式練習で9番手となったものの
予選ではアタックラップを妨害されるアクシデントにより16位となる

ゴールデンウィークの恒例イベントとなっているAUTOBACS SUPER GTシリーズの第2戦「FUJI GT 500km RACE」が富士スピードウェイで開催された。SUPER GTのシリーズ戦でも随一の観客動員を誇る富士スピードウェイラウンドだけあり、早朝から荒天となったものの多くの観客が訪れていた。
K-tunes Racing LM corsaの母体となる岡山トヨペットの地元開催となった開幕戦では、難コンディションの中で予選6位を獲得したものの、決勝レースではペースが上がらずに14位でチェッカーを受けることとなった。開幕戦から約1週間後の4月16日と17日に行なわれた鈴鹿サーキットでの公式テストでは、マシンのセットアップを進展させることができ、ドライとウエットコンディションの両方で速さをみせた。そのため、チームは第2戦こそ上位争いを行なえるという期待を持ち富士スピードウェイに入った。
第2戦の富士スピードウェイラウンドは、5月3日(木)、4日(金)の二日間に渡ってスケジュールが組まれていて、3日には公式練習と予選、4日には500kmの決勝レースが実施される。
3日は早朝から前日より降り続く雨が激しく打ち付け、風も強く吹くあいにくのコンディション。
8時にスタートしたサポートレースの予選はかろうじて実施されたものの、風雨とともに霧が発生してサーキット一帯を覆うことになった。そのため、8時40分から開催予定だった公式練習は、ディレイするとのアナウンスが流れる。約30 分ごとにコースコンディションを確認し、公式練習を実施するかの判断が行なわれたが、公式練習の終了時間となる10時25分まで霧が晴れることなく、公式練習はキャンセルされた。
天候は、昼前になると一転して青空が覗くようになり、キャンセルとなった公式練習は大幅に短縮されたが、12時50分から13時20分の30分間に渡って実施。
K-tunes RC F GT3には、昨年からこのマシンのステアリングを握っている中山雄一選手が乗り込んだ。まずは、ピットアウトとインを繰り返してマシンの確認とセットアップを進める。その後は、わずか30分の時間の中でタイヤ比較などのメニューをこなしタイム計測を行なう。計測8周目に1分38秒610をマークし、公式練習を9番手の順位で終えた。

<予選>
予定されていたプログラムが変更されたことによって、富士スピードウェイラウンドの予選方式は通常のQ1、Q2によるノックアウト方式から、全車が一斉に走行して順位を決めるタイムアタック方式が採用された。
公式練習後に中山選手のコメントによりマシンに調整を行ない、14時45分から15時5分までの20分間で競われた予選に挑んだ。K-tunes RC F GT3には、再び中山選手が乗り込み、コースオープンとともに走行を開始。3周を掛けてタイヤに熱を入れ計測4周目からアタックを開始し、5周目にベストタイムとなる1分37秒694をマークする。さらにタイム更新を狙うために、ニュータイヤに履き替えアタックを継続。しかし、タイヤに熱が入って最適なアタックタイミングとなった周に、予選アタックを終えていた車両が走行ラインを妨害しタイムを更新ならず。結果として、1分37秒694のタイムで18位となった。
予選のアタックラップを妨げられなければトップ10に入るポテンシャルは確認できていただけに残念な結果だったが、決勝レースは500kmの長丁場になる。経験豊富な二人のドライバーとチーム戦略によって、明日は大幅なジャンプアップを狙う。

コメント

<影山正彦監督>
午前中の公式練習がキャンセルとなったため、短い時間でのコンディション確認となり不安がありました。しかし、公式練習で持ち込みのセットアップが間違ってないことが分かり、自信を持って予選に挑みました。コースイン後のアタックでは想定通りのタイムで、さらにタイム更新を狙っていたのですが、他車にアタックを妨げられてしまいました。マシンのポテンシャルは予選順位よりも上にいると思っているので、長丁場の決勝レースは可能な限り追い上げて、上位に入りたいです。

<新田守男選手>
早朝からの降雨と霧によってプログラムが変更されたので、RC F GT3の走行経験を豊富に持っている中山選手に公式練習と予選を走ってもらいました。中山選手のフィードバックで予選前にマシンに調整を加えて予選に挑んだのですが、タイヤとコースコンディションが少し合っていなかったのかもしれません。18番手からのスタートなので、明日の決勝レースは追い上げる展開になると思いますが、500kmのロングレースなので何が起きるか分かりません。しっかりと役割を果たして表彰台を目指したいです。

<中山雄一選手>
30分間の公式練習ではタイヤとマシンの確認を行ないました。マシンバランスに問題があると感じたので、チームと相談してセットアップを調整しました。予選では、その調整が上手くいって乗りやすい状態になっていたので、タイム更新も期待できました。しかし、アタックラップでスローダウンしていた車両がレコードラインにいたため、タイムアップの機会を逃してしまいました。残念な結果になってしまいましたが、明日の決勝レースは通常よりも200km長いので、追い上げるチャンスはあるはずです。ドライバーとチームが一丸となって好結果を得たいと思います。

2018/5/04(金) 決勝

SUPER GT 300 2018 Series 第2戦 富士スピードウェイ

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500kmの決勝レースは、コースコンディションと マシンのセットアップを合わせきれずに苦戦を強いられ
101周目に14位でチェッカーを受ける。

「2018 AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJI GT 500km RACE」の決勝レースが、5月4日(金)に富士スピードウェイで開催された。
前日に行なわれた公式練習と予選は、荒天と濃霧によってスケジュールが大幅に遅れ、本来なら1時間45分に渡って走行する予定だった公式練習が30分に短縮され、予選方法もQ1、Q2のノックアウト方式から全車が一斉にタイムアタックを行なう変則的なスタイルが採られた。
一回勝負となった予選は中山雄一選手が担当したが、アタックラップ中に他車の妨害を受けてしまい本来のパフォーマンスを発揮できずに18位に沈んでしまった。だた、クリアラップが取れていればトップ10も見えていたため、決勝レースは追い上げることが期待された。
4日の決勝日は、午前中にピットウォークやドライバー紹介が行なわれ、13時から25分間のウォームアップ走行が行なわれた。K-tunes RC F GT3には、まず新田守男選手が乗り込み、コースコンディションとセットアップを確認。4周を走行してピットに入り、中山選手にドライバーチェンジする。中山選手は8周を走行し、最終ラップに1分38秒838のベストタイムをマーク。ウォームアップ走行は、このタイムによって7番手となり、500kmの決勝レースを迎えることとなった。

決勝レースは予定通りの14時40分にパレードラップがスタート。ゴールデンウィーク中の開催ということで5万5000人の大観衆がGT500クラスとGT300クラスの計44台の白熱したバトルを見守った。
中山選手が乗り込んだK-tunes RC F GT3は抜群のスタートダッシュをみせて、1周目に6台をパスして12番手でコントロールラインを通過する。2周目には10号車のGT-R に抜かれてしまうが、序盤は13番手をキープ。ところが10周を越えるとラップタイムが落ち込み始めて、中山選手からタイヤのグリップダウンが伝えられる。19周目には15番手にポジションを落としたことや、このまま走行を続けてもさらにラップタイムが遅くなることが予想されたため、チームはGT300クラスの中でもっとも早い21 周目にピットインを決断する。4本のタイヤを交換して給油を行ない新田選手にドライバーチェンジ。K-tunes RC F GT3は、25番手でコースに復帰する。 第2スティントを担当した新田選手は、1分40秒台のラップタイムでコンスタントに走行を続けるが、トップ10内のライバル勢には周回ごとに遅れを取ってしまう苦しい状況だった。それでも着実にポジションをアップさせ、30周目には24番手、40周目には21番手、50周目には16番手と必死に先行車を追う。第2スティントの終盤となる55周目には、1分39秒973をマークして59周目に15番手でピットイン。再び4本のタイヤ交換と給油を終えて中山選手が最終スティントに入った。19番手でコースに復帰した中山選手は、すぐにポジションを上げると77周目には17番手、83周目には15番手とトップ10に向けて追撃を行なう。ガソリンタンクが軽くなった終盤には、連続して1分39秒台のラップタイムで走行したものの、14番手まで追い上げるのが精一杯で、101周目にチェッカーを受けてFUJI GT 500km RACEを14位で締めくくった。
チーム体制こそ若干異なるものの昨年の富士スピードウェイラウンドでは、RC F GT3が初優勝を果たしていたために、K-tunes RC F GTは上位進出が期待された。しかし、決勝レースのラップタイムはライバル勢に及ばず、苦戦を強いられる結果となった。しかし、500kmのレースを着実に走り切ることで、不調の原因が掴めたという。今回の富士スピードウェイラウンドで得られたデータを活かし、次戦の鈴鹿サーキットラウンドでは初ポイント獲得を狙う。

コメント

<影山正彦監督>
決勝レースは、想定していたラップタイムに届かずに苦戦を強いられました。さらに、第1スティントでは早めにタイヤのグリップダウンが起きてしまい、21周目にピットインを行なうしかありませんでした。ラップタイムは、ライバル勢に対して1周で0.5秒ほど遅れているので、この現状を受け止めて、チームと対策を考えます。昨シーズンに比べてリストリクターが小さくなっているので、トップスピードが伸びないのは仕方ないですが、それ以外にもタイヤの性能を活かすマシンのセットアップに問題ありそうです。次戦の鈴鹿サーキットラウンドは、公式テストで結果が出ているので、気持ちを切り替えて挑みたいと思います。

<新田守男選手>
決勝レースは第2スティントを担当したのですが、セットアップや使用するタイヤがコースコンディションと合っていなかったようで、神経を使いながら周回しました。また、ピットアウトしたタイミングがGT500クラスの集団と重なっていたことなど、運に見放されたところもありました。燃料を消費した後半には、もう少しラップタイムが上がると思っていましたが、前半とそれほど差がありませんでした。開幕戦と今回の富士スピードウェイラウンドでポイントを獲得できなかったことを考えると、根本的にマシンのセットアップを変更する必要がありそうです。

<中山雄一選手>
予選ではコースコンディションと選択したタイヤが合っていましたが、決勝レースでは噛み合わずにペースが上げられませんでした。それでも硬めのコンパウンドを選択した後半のスティントは、良いフィーリングを得られました。K-tunes RC F GT3は、100Rなどの高速コーナーは速いのですが、セクター3のような低速コーナーを苦手としています。どうすれば、このウィークポイントを解消できるかチームと考えて、次戦以降を戦っていきます。次の鈴鹿サーキットは公式テストで良いフィーリングだったため、上位で競えることを期待したいです。