ドライからウエットコンディションとなった
公式練習では3番手のタイムをマークして
好調さを見せたK-tunes RC F GT3
しかし、予選Q1はコースコンディションに
合わせ切れず24位で終える。
今シーズン最長の800マイルレースとなった8月第1週目の富士スピードウェイラウンドから、約1ヶ月のインターバルを経て「2018 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE」が、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
前戦は、17番手グリッドから粘り強く長丁場の決勝レースを戦い抜き10位でフィニッシュしてポイントを獲得した。しかしK-tunes Racing LM corsaは、第3戦の初優勝からポイントは重ねているものの上位への進出は果たせない状況となっている。第6戦の舞台となるスポーツランドSUGOは低速コーナーが少なく、K-tunes RC F GT3が得意とする高速コーナーが多いレイアウト。
そのため、3戦ぶりの上位進出はもちろん表彰台を獲得できる可能性もあるコースと目論んでいた。
そんな第6戦のスポーツランドSUGOラウンドのスケジュールは、9月15日(土)に公式練習と予選、16日(日)に300kmの決勝レースが予定される。
15日の9時から1時間45分に渡って行なわれた公式練習は、まず中山雄一選手がK-tunes RC F GT3に乗り込んで持ち込みのセットアップを確認する。1周を走行してピットに戻ってマシンの確認を受けると連続周回を行なう。計測7周目にはラップタイムを1分19秒台に入れて、この時点でGT300クラスのベストタイムを記録。中山選手は好調さを示したまま周回を続けて、17周を走行して新田守男選手に交代する。このころになるとサーキットを雨雲が覆い小雨が降り出す。それでも新田選手はスリックタイヤで走行を続けて、想定していた公式練習でのメニューを消化していく。雨量が増えてきたためピットに入ると、若干のセットアップを変更した後に中山選手がK-tunes RC F GT3のステアリングを握る。1時間45分の公式練習はドライからウエットに変化するコンディションとなったが、中山選手が前半にマークした1分19秒013がベストタイムとなりGT300クラスの28台中3番手で終えることになった。
<予選>
午前中の公式練習ではウエットコンディションに見舞われたがお昼を過ぎると雨は止み、次第にコースは乾いていく。GT300クラスの予選が始まるころには、ほぼドライコンディションとなり全車がスリックタイヤでアタックを実施する。
今シーズンから予選アタック中に混雑が予想されるコース全長の短いサーキットでは、予選Q1に出走するマシンが2組に別けられて争うという規則が追加された。この新たな規則が、スポーツランドSUGOの予選で初めて適用されることとなった。
GT300クラスの28台は14台ずつに別けられ、K-tunes RC F GT3は2組目のグループBに振り分けられた。予選Q1は新田選手が担当しコースイン。すると、直後に22号車のAMG GT3がクラッシュしたため、赤旗が提示されて予選は中断する。約20分の中断を経て予選は残り9分で再開。新田選手は、インラップを含めて2周に渡ってウォームアップを行ない3周目からアタックする。まずは1分25秒台をマークし、翌周には1分20秒101を記録するが、公式練習のパフォーマンスが影を潜めてしまう。5周目、6周目も連続してアタックを敢行するが、予選Q1を突破できる上位7台に入ることができない。9分が経過した最終周もタイムアップを狙って走行いたが1分20秒070をマークするに留まり、予選Q1のグループBで12番手となった。結果として明日の決勝レースは24番グリッドからスタートすることになる。
公式練習の好調な状況とは打って変わって、予選はパフォーマンスを発揮できずに終わってしまった。決勝レースは後方からの追い上げとなるが、荒れたレースが多いスポーツランドSUGOラウンドなので一台でも多くのクルマをパスしてポイント圏内を目指す。
コメント
<影山正彦監督>
コンディションが変化するなかでの公式練習でしたが、ドライもウエットも順調に走行を重ねることができました。予選Q1をスタートするころには路面が乾いてきて、気温や路面温度も上がりました。この状況に対してクルマを合わせきることができなかったのか、24位という結果は残念でした。なぜ、公式練習のパフォーマンスが発揮できなかったのかを究明する必要があります。菅生の決勝レースは、セーフティカーが入ったり荒れることが多いです。300kmと距離は短いですが、展開次第では挽回できるはずなので、少しでも上位を狙っていきます。
<新田守男選手>
公式練習では中山選手が最初に乗って、ドライからレインに変わる状況でステアリングを握りました。どちらの状態でもバランスが良く、悪くないセットアップでした。しかし、予選Q1ではドライとなった路面コンディションに合わなかったのかタイムが伸びず、ミスなく走ったのですが予選Q1を突破するタイムを上回ることができませんでした。なぜタイムが伸びなかったのかをチームとのミーティングで検証して、決勝レースに臨みたいです。明日は24番手と厳しい位置からのスタートですが、一台でも多くのマシンをパスしていきたいです。
<中山雄一選手>
公式練習では、路面が乾いていた最初と最後にウエットコンディションでも乗りました。路面自体のグリップは低かったですが、タイムを見てもわかるように感触は良かったです。タイヤの温まりも良く、連続周回したときのラップタイムも満足いくものでした。予選Q1では、公式練習の状態が維持できなかったようで残念です。原因を突き止めて、明日の決勝レースは状況が改善していることを願いたいです。