公式練習を2番手の結果で終えた
K-tunes RC F GT3だったが
予選では路面温度やコンディションが変わり
予選Q1を担当した
中山選手が8番手で突破するものの
新田選手が走った予選Q2では
10番手となる。
今シーズンは唯一の海外ラウンドとなるタイ戦が6月末に開催されることになったため、SUPERGTの年間スケジュールが調整され、昨シーズンは5月に実施されたオートポリスラウンドが10月開催に移行された。
そして、年間8戦で競われているAUTOBACS SUPER GTシリーズは、前戦のスポーツランドSUGO ラウンドで6戦が終了し、残すところ2戦となる。SUPER GTは入賞すると獲得ポイントによってウエイトを搭載するウエイトハンディ制を導入していて、第2戦から第6戦は獲得ポイント×2kgがハンディとなっていた。だが、開幕戦から全戦出場しているマシンの場合は、第7戦で搭載するウエイトが獲得ポイント×1kgとなり、最終戦はマシンの性能差がそのまま現われるノーウエイトで競われることになる。そのため、K-tunes RC F GT3 は24kg のウエイトを搭載してオートポリスラウンドを戦う。
そんな終盤戦へと突入する「2018 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 300km RACE」は、10月20日(土)、21日(日)の二日間に亘ってスケジュールが組まれていて、20日には公式練習と予選、21日には300kmの決勝レースが実施される。
前戦のスポーツランドSUGOは、RC F GT3にとって相性の良いコースということでチームの士気も高く挑んだ。公式練習では3番手のタイムをマークしたものの、予選と決勝レースでは不運もあり、4戦連続のポイント獲得とはならなかった。
雪辱の思いを込めて乗り込んだオートポリスラウンドの走り始めは、20日の9時から10時45分に掛けて実施された公式練習で、1時間45分のうち10時25分からの10分間はGT300クラスの専有走行となる。
K-tunes RC F GT3には、まず中山雄一選手が持ち込みのセットアップを確認するとともに、使用するタイヤのチェックも実施。中山選手は公式練習のスタートから22周を走行し、その間にセットアップの調整も行なった。走行開始から1時間が経過すると、続いて新田守男選手がK-tunes RC F GT3に乗り込む。新田選手もマシンのコンディションチェックを実施しつつ、GT300クラスの専有走行も担当。二人のドライバーで合計38周を走行し、中山選手がマークした1分43秒816がベストタイムとなり、GT300クラスの29台中2番手のリザルトを残した。
<予選>
12時から1時間に亘って実施されたピットウォークとFIA-F4第11戦の決勝レースを挟んでGT300クラスの予選Q1が実施された。
中山選手が乗り込んだK-tunes RC F GT3は、コースオープンとともに走行をスタート。インラップから4周に亘ってマシンのコンディション確認とタイヤやブレーキに熱を入れて、5周目にタイムアタックを実施すると1分44秒136をマーク。翌周もアタックを続けるが、22号車のAMG GT3が第1ヘアピン手前でスピンを喫したために赤旗が提示され、タイム更新のチャンスを失ってしまう。再開後もアタックを続けてベストタイムに並ぶ1分44秒209を記録。結果として8番手で予選Q1を突破した。
続く予選Q2は10分間で競われ、新田選手がK-tunes RC F GT3のステアリングを握りコースイン。2周に亘ってタイヤに熱を入れてウォームアップを行なうと3周目からタイムアタックを開始する。まずは1分46秒台のタイムをマークし、4周目には1分44秒229までタイムアップ。翌周も1分44秒994を記録するが、さらなるタイム更新は難しく、ピットにマシンを戻した。結果は4周目に記録した1分44秒229がベストタイムで10番手を獲得。公式練習では、決勝レースを想定した走行でフィーリングの良さを確認している。そのため、10番手のスタートとなるがトップ5以内を目指してチーム一丸で300kmの決勝レースに挑む。
コメント
<影山正彦監督>
公式練習では持ち込んだタイヤの確認がメインで、セットアップにはそれほど手を付けませんでした。それだけ、持ち込みのセットアップとコンディションが合っていたということです。予選ではRC F GT3の走行経験を考慮して、予選Q1を中山選手に担当してもらいました。公式練習と状況が変化したため想定のタイムはマークできませんでしたが、予選Q1を突破して予選Q2では10番手を獲得できました。決勝レースについては、公式練習でペースなどを確認できているので、上位へ食い込めると思います。明日は表彰台を狙って挑んでいきます。
<新田守男選手>
公式練習では走り始めのタイヤが、想像以上にピックアップが酷かく心配しました。しかし、コンパウンド違いのモデルを履くと印象が変わりました。予選では気温が上昇したためか公式練習ほどのグリップ感がなく、タイムアップすることができませんでした。もう少し上位のグリッドを獲得したかったので残念です。明日の決勝レースは、ピックアップの問題が発生しなければ上位陣とも戦えると思うので期待したいです。
<中山雄一選手>
公式練習の走り始めは、マシンバランスが良いとは思いませんでしたがタイムは良かったので、そのままのセットにしました。新田選手も感じていたようにピックアップによってバランスが悪く感じたのかもしれません。予選は、公式練習よりもタイムアップができると思っていましたが、グリップ感が薄く想定した展開となりませんでした。公式練習では中古タイヤで安定したラップタイムが記録できていたので、決勝レースは10番グリッドからのスタートですがポジションを上げて、多くのポイントを獲得したいです。