K-TUNES RACING

2018/10/20(土) 予選

SUPER GT 300 2018 Series 第7戦 オートポリス

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公式練習を2番手の結果で終えた
K-tunes RC F GT3だったが
予選では路面温度やコンディションが変わり
予選Q1を担当した
中山選手が8番手で突破するものの
新田選手が走った予選Q2では
10番手となる。

今シーズンは唯一の海外ラウンドとなるタイ戦が6月末に開催されることになったため、SUPERGTの年間スケジュールが調整され、昨シーズンは5月に実施されたオートポリスラウンドが10月開催に移行された。
そして、年間8戦で競われているAUTOBACS SUPER GTシリーズは、前戦のスポーツランドSUGO ラウンドで6戦が終了し、残すところ2戦となる。SUPER GTは入賞すると獲得ポイントによってウエイトを搭載するウエイトハンディ制を導入していて、第2戦から第6戦は獲得ポイント×2kgがハンディとなっていた。だが、開幕戦から全戦出場しているマシンの場合は、第7戦で搭載するウエイトが獲得ポイント×1kgとなり、最終戦はマシンの性能差がそのまま現われるノーウエイトで競われることになる。そのため、K-tunes RC F GT3 は24kg のウエイトを搭載してオートポリスラウンドを戦う。
そんな終盤戦へと突入する「2018 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 300km RACE」は、10月20日(土)、21日(日)の二日間に亘ってスケジュールが組まれていて、20日には公式練習と予選、21日には300kmの決勝レースが実施される。
前戦のスポーツランドSUGOは、RC F GT3にとって相性の良いコースということでチームの士気も高く挑んだ。公式練習では3番手のタイムをマークしたものの、予選と決勝レースでは不運もあり、4戦連続のポイント獲得とはならなかった。
雪辱の思いを込めて乗り込んだオートポリスラウンドの走り始めは、20日の9時から10時45分に掛けて実施された公式練習で、1時間45分のうち10時25分からの10分間はGT300クラスの専有走行となる。
K-tunes RC F GT3には、まず中山雄一選手が持ち込みのセットアップを確認するとともに、使用するタイヤのチェックも実施。中山選手は公式練習のスタートから22周を走行し、その間にセットアップの調整も行なった。走行開始から1時間が経過すると、続いて新田守男選手がK-tunes RC F GT3に乗り込む。新田選手もマシンのコンディションチェックを実施しつつ、GT300クラスの専有走行も担当。二人のドライバーで合計38周を走行し、中山選手がマークした1分43秒816がベストタイムとなり、GT300クラスの29台中2番手のリザルトを残した。

<予選>
12時から1時間に亘って実施されたピットウォークとFIA-F4第11戦の決勝レースを挟んでGT300クラスの予選Q1が実施された。
中山選手が乗り込んだK-tunes RC F GT3は、コースオープンとともに走行をスタート。インラップから4周に亘ってマシンのコンディション確認とタイヤやブレーキに熱を入れて、5周目にタイムアタックを実施すると1分44秒136をマーク。翌周もアタックを続けるが、22号車のAMG GT3が第1ヘアピン手前でスピンを喫したために赤旗が提示され、タイム更新のチャンスを失ってしまう。再開後もアタックを続けてベストタイムに並ぶ1分44秒209を記録。結果として8番手で予選Q1を突破した。
続く予選Q2は10分間で競われ、新田選手がK-tunes RC F GT3のステアリングを握りコースイン。2周に亘ってタイヤに熱を入れてウォームアップを行なうと3周目からタイムアタックを開始する。まずは1分46秒台のタイムをマークし、4周目には1分44秒229までタイムアップ。翌周も1分44秒994を記録するが、さらなるタイム更新は難しく、ピットにマシンを戻した。結果は4周目に記録した1分44秒229がベストタイムで10番手を獲得。公式練習では、決勝レースを想定した走行でフィーリングの良さを確認している。そのため、10番手のスタートとなるがトップ5以内を目指してチーム一丸で300kmの決勝レースに挑む。

コメント

<影山正彦監督>
公式練習では持ち込んだタイヤの確認がメインで、セットアップにはそれほど手を付けませんでした。それだけ、持ち込みのセットアップとコンディションが合っていたということです。予選ではRC F GT3の走行経験を考慮して、予選Q1を中山選手に担当してもらいました。公式練習と状況が変化したため想定のタイムはマークできませんでしたが、予選Q1を突破して予選Q2では10番手を獲得できました。決勝レースについては、公式練習でペースなどを確認できているので、上位へ食い込めると思います。明日は表彰台を狙って挑んでいきます。

<新田守男選手>
公式練習では走り始めのタイヤが、想像以上にピックアップが酷かく心配しました。しかし、コンパウンド違いのモデルを履くと印象が変わりました。予選では気温が上昇したためか公式練習ほどのグリップ感がなく、タイムアップすることができませんでした。もう少し上位のグリッドを獲得したかったので残念です。明日の決勝レースは、ピックアップの問題が発生しなければ上位陣とも戦えると思うので期待したいです。

<中山雄一選手>
公式練習の走り始めは、マシンバランスが良いとは思いませんでしたがタイムは良かったので、そのままのセットにしました。新田選手も感じていたようにピックアップによってバランスが悪く感じたのかもしれません。予選は、公式練習よりもタイムアップができると思っていましたが、グリップ感が薄く想定した展開となりませんでした。公式練習では中古タイヤで安定したラップタイムが記録できていたので、決勝レースは10番グリッドからのスタートですがポジションを上げて、多くのポイントを獲得したいです。

2018/10/21(日) 決勝

SUPER GT 300 2018 Series 第7戦 オートポリス

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10番手からスタートした
K-tunes RC F GT3は,
安定したペースでスタートドライバーの
中山選手が40周まで引っ張り
トップでピットインすると、
メカニックの敏速な作業で
新田選手を送り出し盤石の展開で
今シーズン2勝目を達成。

チャンピオンシップやポイントランキング争いが熾烈を極めているSUPER GTの終盤戦。残すところ2戦となった 第7戦の「2018 AUTOBACS SUPER GT Roud7 AUTOPOLIS GT 300km RACE」の決勝レースが10月21日(日)に開催された。
レースウィークは標高900mにあるオートポリスらしく、朝方は10℃を切る寒さで日中に日差しが出ると気温は上昇するが、秋らしい気候の中で実施された。九州地方では唯一の大会ということで、21日は朝から多くの来場者がオートポリスを訪れていて、土日の2日間で3万930人の観客が総勢44台のSUPER GTマシンの白熱したバトルを見届けることになった。
21日のスケジュールは10時からのドライバー紹介でスタートし、11時から12時10分まではピットウォークが設けられていた。決勝レース前のウォームアップ走行は12時45分から20分間に亘って実施され、二人のドライバーがK-tunes RC F GT3のステアリングを握り、合計8周を走行。計測結果は8番手だったが、決勝レースに向けて仕上がりの良さを見せていた。
決勝レースは予定通りの14時にパレードラップによって幕を切る。スタートドライバーを務めた中山雄一選手は、レース序盤から着実にポジションを上げていくことになった。

10番手からスタートしたK-tunes RC F GT3は、1周目で早くも8番手となり、2周目にはベストタイムとなる1分47秒093をマークして先行車とのギャップを詰めていく。上位のマシンがピットに入ったことに加えて、7周目には競り合っていた87号車のランボルギーニをパスし6番手に浮上。その後は、先行車を抜きあぐねてポジションをキープするが、トップ争いをする2台とは10秒以上の差をつけられてしまう。しかし、18周目に30号車のプリウスがコースオフしたためにセーフティカーが導入される。このセーフティカーランによってトップとの差がなくなり、23周目にレースがリスタート。上位陣はリスタート後の25周目を過ぎると徐々にピットに入りタイヤ交換と給油、ドライバー交代を行なう。そのため、27周目には2番手、32周目にはK-tunes RC F GT3はトップに立ちレースをリードすることになった。
K-tunes Racing LM corsaの戦略としては、前日の公式練習などでタイヤの摩耗が少ないと判断していたために、第1スティントを担当した中山選手をギリギリまで引っ張ることにしていた。中山選手は、チームの戦略を着実に実行するためにタイヤを労りながらも安定したラップタイムで走行を続け、トップに立つとチームからプッシュの指示が出る。すると、1分47秒台にラップタイムを上げて40周目にピットに戻る。ピットインのタイミングを引っ張ったために給油時間も短縮することができ、チームの敏速な作業も功を奏して、2番手で新田守男選手をコースに復帰させた。トップを走っていたのは、まだピットインを終えてないマシンで、K-tunes RC F GT3は実質的にレースをリードする。しかも後続に15秒ものマージンを築いて後半のスティントを走行することになった。
前半のスティントと同様にタイヤのピックアップに悩まされることになったが、それでも新田選手は1分47秒台から48秒台のラップタイムで走行を続け、2番手とのギャップを徐々に拡げていき、61周目に見事にトップでチェッカーを受けた。
今シーズンからLM corsaとタッグを組みSUPER GTに初参戦した「K-tunes Racing LM corsa」は、初年度ながらもシーズン2勝目を獲得。この勝利によって新田選手は、再びGT300クラスの最多勝に並ぶ記念すべき20勝を達成した。
第3戦の初優勝以降は波に乗れない戦いが続いたが、チームとメカニックは懸命な作業とピットインの訓練などを続けていて、チーム一丸で2回目の優勝を勝ち取った。

コメント

<影山正彦監督>
昨日の予選のときから決勝のラップタイムは安定して走れる自信がありました。展開次第では表彰台と思っていたのですが、優勝できて本当に嬉しいです。ドライバーを筆頭にチーム全員が力を集結して成し遂げた勝利だと感じています。応援していただいた関係者やファンなどすべての方々に感謝しています。レース展開は、中山選手が周回数の2/3まで引っ張ってくれて、ピットワークもミスなく新田選手にバトンを繋ぐことができました。第2スティントもミスなく安定したペースで走ってくれて、後続に17秒のリードで勝てたことも自信になります。シーズン2勝目を挙げたことで、最終戦に向けて士気も上がりました。次戦のツインリンクもてぎでは、シーズンの良い締めくくりをしたいです。

<新田守男選手>
予選の展開からすると表彰台はありそうだと思っていましたが、勝てるとは思っていませんでした。チーム力で勝ち取った2勝目だと感じています。第2スティントを担当したのですが、素晴らしいピットワークでコースに送り出してくれ たので、リードを保つことに全力を注ぎました。数周するとピックアップによってラップタイムが落ちたのですが、それでもライバル勢よりも速く走っていると言われたこともあり、安心して走れました。今シーズン2勝目を挙げることができたので、最終戦も期待したいです。

<中山雄一選手>
予選では路面コンディションとタイヤが合っていなかったため、本来のパフォーマンスを発揮できませんでした。それでも決勝レースでは選択したタイヤや戦略がすべて合致したことで優勝できました。最善の戦略を考えてくれたチームや、素晴らしいマシンを仕立ててくれ敏速なピット作業を行なってくれたメカニックに勝利で恩返しができたことが嬉しいです。レースの序盤は先行車につまっていたのですが、セーフティカー明けからプッシュしてリードを築くことができました。そのリードを新田選手がしっかりと守ってくれたお陰で勝つことができました。