K-TUNES RACING

2019 Rd.3 Preview昨年チーム初優勝の地で
あの完全勝利の再現なるか?

シーズン第3戦は、日本で最もドライバーを熱くするコース=鈴鹿サーキット。テクニカルなコース前半と、高速コーナーが特徴的なコース後半が組わ合わされた、日本で最もチャレンジングなコースで、F1ドライバーたちからの評価・人気も高い。
昨年、K-tunes Racingは参戦初年度ながら、この鈴鹿サーキットでチーム初優勝に輝いている。コースレコードでポールポジションを獲得し、ファステストラップを記録しての、完全勝利。初勝利としては、まるで筋書きがあったかのような、見事な優勝シーンだった。
それからチームは、さらに2勝を積み上げて、鈴鹿へと戻ってきたことになる。さて、昨年の歓喜の再来となるのか?

混乱と波乱の中を制した地元岡山の開幕戦、それはとても感動的な優勝だった。それに対して第2戦は、劣勢が予想されながらもレースペースは良く、序盤は上位に食い込んだものの、ピットワークとタイヤ選択でタイムロスし、周回遅れの16位に。まったく対照的な結果に終わった2つのレースだが、いずれも雨によって翻弄された状況は同じ。いたずらな天気は、鈴鹿でも顔を出すのか?
レース結果はともかく、チームのパフォーマンスは高まっている。そのひとつの要素は、チーム新加入の阪口晴南選手。SUPER GT初参戦どころか、ツーリングカーレース初参戦という経験値の少なさに、シーズン前には多少の不安感があった。しかし、そうした不安をこの2戦の走りで吹き飛ばしてみせただけでなく、トップクラスの速さを持っていることをアピールしてくれた。

開幕戦の予選では2番手のタイムをマーク。第2戦ではスタートドライバーをつとめ、12位から4位まで順位を上げた刺激的な走りには、K-tunes Racingのファンでなくとも、注目せざるをえないものだった。カートからフォーミュラとステップアップしてきた阪口晴南選手にとって、経験したことのない重量級のマシンに素早く順応。速さが異なるGT500クラスとの混走という難しい状況も、上手くコツを掴んでいる。
影山正彦チーム監督によれば「新田選手と走りのスタイルも似ているし、(走行後の)コメントも同じような感じだから、ベテランと若手が上手くコンビネーションできていると思いますよ」と、ベテランドライバーとの組み合わせにも不安は全くない。
鈴鹿サーキットは、その阪口晴南選手にとって、生まれ育ったホームコースだ。「もちろん自信はあります。ただ速いだけではダメで、チームとしてどういう戦い方をして結果につなげるか、しっかり考えて走りたいと思います」と、抑え気味なコメントをしてくれたのだが、おそらく自信の裏返しなのだろう。

AUTOBACS SUPER GT 2019 第3戦は、5月25日(土)~26日(日)鈴鹿サーキットで、300kmの距離で争われる。