K-TUNES RACING

2019 Rd.5 Preview今季最長!真夏の富士の500マイル
長距離だからこそドラマが生まれる?

全8戦が予定されているAUTOBACS SUPER GT 2019シリーズは、早くも後半戦。第5戦は富士スピードウェイで、8月3日(土)~4日(日)に開催される。

この第5戦、他のレースとは異なる特徴がある。それはシーズン最長、500マイルという長い距離で行われること。約800km、つまり通常は300kmで行われるSUPER GTの、およそ2.6倍という距離を走ることになる。当然、マシンの負担は大きく、タイヤの耐久性も問題になる。レギュレーションによって最低4回のドライバー交代が義務化されており、チーム戦略やタイヤ交換などがレースを大きく左右することになる。

第4戦タイでは、チーム戦略は思惑通りに進み、レース中盤にはすでに、上位入賞への道筋はできあがっていた。想定された順位は最低でも8位だった。しかしセーフティカーが、ドライバー交代目前という最悪のタイミングで入り状況は一変、トップ10は夢と消えてしまった。
その結果、トップに立っていたシリーズポイントランキングが、9位入賞を果たした#55高木真一/福住仁嶺組に逆転を許してしまった。わずか0.5ポイントではあるものの、2位となってしまったのだ。

優勝2回という結果によって課せられた60kgというウエイトハンデから、レースペースが苦しいことは明らかだった。それを補い、パフォーマンスを最大限に引き出す戦略が用意され、入賞は目前だったのだ。
現在のK-tunes Racingは、優れたチーム戦略を立案することも、またそのチーム戦略を実行するチーム力も、持合せている。それをコース上で実現するドライバーも、ベテラン新田守男選手&ルーキー阪口晴南選手と揃っている。もしかすると、今チームに最も必要なのは、運なのかもしれない。

LEXUS RC F GT3は富士スピードウェイにマッチしたマシンではない。重量級のボディとパワーを絞られたNAエンジンの組み合わせは、コーナーが流れるようにレイアウトされた鈴鹿サーキットやスポーツランドSUGOでは不利な部分が出にくいが、エンジンパワーを要求される富士スピードウェイでは不利な部分が大きく現れてしまう。
ウエイトハンデも60kgあるため、順当に予想すればK-tunes Racingは苦しい戦いとなる。
それでも、今年5月に開催された富士スピードウェイでの第2戦、レースペースはトップグループと遜色なく、雨の上がるタイミングがもっと遅ければ、上位入賞を果たしていたはずだ。そして前戦タイで実行されたタイヤ無交換作戦によって、ブリヂストンタイヤのロングラン性能が確認できたことも、チームにとっては武器になることだろう。

シリーズチャンピオンを手にするためには、通常のレースよりもポイントが多い今回のレースがひとつの鍵となる。500マイル先にどんな結末が待っているのか?
K-tunes Racingの活躍に期待してもらいたい。