K-TUNES RACING

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2023.9.16-17 スポーツランドSUGOポールポジションを獲り、ファステストを獲っても
表彰台にもたどり着けずに8位入賞

ここまで第4戦富士、第5戦鈴鹿と、速さを発揮してきた96号車は、場所をSUGOへと移しても好調だった。

オーバーテイクが難しいSUGOのコースレイアウトは、SUPER GTのように速さの異なる2クラス混走となるとさらに難題であり、波乱を起こす。それを遠ざけるためには一番前からスタートし、後ろのマシンを引き離したいところだ。
しかし公式予選Q1の開始直前、雨が降り始めた。ウエット宣言が出され、新田守男選手が乗り込んだマシンにはレインタイヤが装着された。予選Q1のA組は13台だったのだが公式練習でそのうち2台がクラッシュし、予選には不参加。つまり11台で8位までに入れば予選Q2進出となる。数字の上では比較的楽なハードルではあった。
レインタイヤに熱を入れタイムアタックした新田守男選手は、無事4番手タイムをマーク。それでも予選後半には雨もほぼ上がり、路面はドライ方向へ向かっていたのだが、すでにオーバーヒート気味のレインタイヤではタイムは更新されることはなく、無事予選Q2進出を決めた。

そして予選Q2。アタックに入った高木真一選手は、マシンのパフォーマンスをキレイに活かしていくと「去年よりもいいペースで走れた感覚があった」という。最終コーナーを立ち上がると無線で「コレ、イケたんじゃないかな」とコメントしている。それだけ自信のあるアタックだったのだろう。そのタイムが1分17秒098。2位に対して0秒75もの大差を付けて、ポールポジションを獲得。14回目の最多獲得回数で並んだ。
K-tunes Racingにとっては2020年第6戦鈴鹿以来3年ぶり、通算3回目だった。

決勝レースの天候は、ときどき陽差しが差すことはあるが、基本的には曇天。気温も低いが、路面温度も低い。レース距離は昨年まではスタンダードだった300kmで、ドライバー交代とピット作業を1度だけ行うパターンになる。
スタートドライバーは新田守男選手。ポールポジションからスタートを決め、2位以下を引き離していく。3周目にはこのレースのファステストラップを記録、5周目には3秒以上のリードを作った。しかし新田守男選手のペースが低下、2位以下のマシンが急激に距離を詰めてきた。7周目に#20GR86がテール・トゥ・ノーズとなり、13周目には#61BRZと#52GR Supraもその後方に連なった。さらには#6Audi R8も列に加わり、5台がひと塊となりレースが進んでいった。

しかし20周目、ついに#20GR86に先行を許し、2位へ。そして25周目、2位をキープしたままピットへ。高木真一選手へのドライバー交代とピット作業を行い、素早くコースへ復帰。1周早くピット作業を行った#20GR86の前に出ることはできたが、2周早かった#52GR Supraには前に出られてしまった。
300kmのレースなのでピットストップは1回だけ。ということはコース上で#52GR Supraをオーバーテイクしなければ優勝はない。高木真一選手はそれに応えるかのようにハイペースで追いかけていく。だが39周目、最終コーナー立ち上がりでクラッシュが発生、レースは赤旗中断となった。

この時の順位は7位だが、上位3台がピット作業を終えていないので、実質は4位。しかし赤旗中断によって、新田守男選手と高木真一選手が作っていた貯金を吐き出すことになってしまった。さらに赤旗直前に#18NSXと#56GT-Rがピットに入り、ロスタイムゼロということになり、96号車の前に入ってしまった。
レースが再開される高木真一選手は再びハイペースで走り続ける。43周目に#18NSXをオーバーテイクして実質3位に。さらに#56GT-Rにペナルティが出て、実質2位に。トップの#52GR Supraとは3秒5の差。まだまだチャンスはある。
49周目には0秒774差にまで詰めたものの、しかしここからペースが急激に苦しくなってしまう。防戦一方となってしまったが、後続のマシンに次々とオーバーテイクを許し、67周目には11位にまでポジションを落としてしまう。

それでも他車のピット作業などもあり、最終的に9位でチェッカーを受けた。またレース後にトップチェッカーの#18NSXがレギュレーション違反で失格となり、8位へと繰り上がった。
今シーズン3度目の入賞を果たしたものの、ポイントは合計9。
予選での速さはもちろん、レースペースでも速さはあった。ただし今回の路面コンディションがマッチせず、タイヤのタイムダウンが大きく、攻勢に出る状態ではなく残念なレースとなった。

コメント

  • 影山正彦チーム監督
    影山正彦 チーム監督

    「飛び切りッ、悔しいです! マシンの調子も良くて、ドライバーのガンバリもあってポールポジションが獲れました。今日の決勝レースでも、チーム全員がほぼミスなく、一丸となってレースを戦いました。その成果として入賞、ポイントを手にすることはできましたが、やっぱりもっといい結果を出したいですね」

  • 新田守男選手
    新田守男 選手

    「周回数が進むとペースの落ち込みが他のチームよりも大きいことは予想していたので、スタートから少し引き離して貯金を作りたいと思っていました。狙い通りの展開にはなって、2位でピットに戻って来ました。後半の高木選手も厳しいことになると思っていましたけど、赤旗が出て貯金が消えて、さらに辛いことになってしまいました。入賞できたのは良かったと思います」

  • 高木真一選手
    高木真一 選手

    「最初の10周くらいはペースも良くて、オーバーテイクすることもできました。赤旗中断があって、それ以降はペースが苦しくなってしまい、後ろのマシンを抑えることはできず、次々に抜かれていってしまいました。今回サーキットに持ち込んだタイヤが、今日のコンディションには合わなかったのかなと思います」

リザルト2023 AUTOBACS SUPER GT Round.6 SUGO

09/17 決勝レース スポーツランドSUGO 天候:晴れ 路面:ドライ

Pos. Car No. Machine Driver Laps Time / Gap Best Lap Tire SW
1 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
吉田広樹/川合孝汰
79 2:46'17.002 1'20.404 BS 90
2 20 シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
平中克幸/清水英志郎
78 1Lap 1'20.152 DL 3
3 6 DOBOT Audi R8 LMS
Audi R8 LMS
片山義章/R.メリ・ムンタン
78 1Lap 1'20.619 YH 45
4 61 SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
井口卓人/山内英輝
78 1Lap 1'20.407 DL 69
5 4 グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
谷口信輝/片岡龍也
78 1Lap 1'21.339 YH 27
6 65 LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
蒲生尚弥/篠原拓朗
78 1Lap 1'21.604 BS 72
8 96 K-tunes RC F GT3
LEXUS RC F GT3
新田守男/高木真一
78 1Lap 1'19.838 DL 15

ファステストラップ 1'19.838 #96 K-tunes RC F GT3/新田守男
※タイヤ BS=ブリヂストン DL=ダンロップ MI=ミシュラン YH=ヨコハマ

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