K-TUNES RACING

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GT WORLD CHALLENGE ASIA 2024 Japan CUP Rd.7-8 Report
2024.8.24-25
岡山国際サーキット
シーズン4勝を挙げた98号車が王者に輝く
97号車も来季へつながる快走を見せた!

Ferrari 296GT3 #98最終戦を残し第7戦でチャンピオン決定!
圧倒的速さでシーズンを制した山脇/高木組

今シーズン6戦を終えて優勝3回、2位3回と圧倒的な強さを見せてきた山脇大輔/高木真一組。チャンピオンに最も近いのは言うまでもない。争うべきライバルは同じK-tunes Racingの96号車だったのだが、レースを前に不参加を決めたので、残りは55号車だけ。チャンピオンの条件は98号車が7位以上か、あるいは55号車が優勝を逃した時。第7戦を前に、かなり優位な状態となっていた。チャンピオンがかかっているだけに、山脇選手はやや緊張気味。予選でも慎重な走りに徹し、5位という結果となる。「とにかくチャンピオンが最優先ですから、決勝レースでも置きにいきます」つまり、無理をせずにゴールを目指すということだ。
土曜日の第7戦、山脇選手でスタートしたが、これまでのレースで見せたことがないほどの慎重な走り。5位からひとつもポジションを上げることなく、高木選手へと交代した。バトンを受けた高木選手は、しかし生粋のファイターである。山脇選手の走りを直前まで見ていたハズなのだが、きっと慎重という言葉の意味が少し違うのかもしれない。ファステストを更新しながらオーバーテイクを仕掛け、2位に。優勝には届かなかったものの、表彰台でチャンピオン獲得の祝福を受けた。
山脇選手と高木選手は2020年のスーパー耐久ST-Xクラスでチャンピオンを獲得しており、そのコンビネーションの良さも一因に違いない。翌日の最終戦は、チャンピオン獲得へのプレッシャーのないレース。リタイヤしても、チャンピオンを失うことはない。公式予選で高木選手がポールポジションを獲得しており、チャンピオンに花を添えるポール・トゥ・ウィンに期待が集まった。スタートした高木選手は後続を抑えると、そのまま独走状態へ。しかしレース前に10秒引き離すと言っていた2位との差は、そう大きくは拡がらない。3秒ほどのギャップで、22周目に山脇選手へと交代した。
3位へとドロップしたのだが、そこから追いあげて2位に。さらにトップを走っていたマシンが複数のペナルティを受けて脱落、難なくトップへと返り咲くことができた。山脇選手はその後も快走を続け、2位に20秒以上の大差をつけてトップチェッカーを受けた。今シーズン4勝目。まさにチャンピオンにふさわしい、圧倒的な強さだったといっていいだろう。最新のGT3マシンを走らせる、というK-tunes Racingの目的に対しても、大きな価値をもたらした98号車は、着実に将来の道を切り開いたに違いない。

GR SUPRA GT4 #97マシンのセットアップを見直し
バトルに参加できる速さに進化

今大会スケジュールの関係で影山正彦選手が参加できず、永井良周選手のパートナーはベテラン阪口良平選手へ変更された。永井選手にとって岡山国際サーキットはN1-86で長年走ってきたコースなだけに、期待も膨らむ。しかしGT4マシンでの走行はやはり勝手が違ったようで、その差を少しずつ詰めながら決勝レースを迎えた。土曜日の第7戦、スタートを担当した永井選手は安定したペースで周回を重ねていく。目標としていた1分40秒を切るペースには届かなかったが、交代した阪口選手が追いあげ、クラス4位でレースを終えた。
日曜日の最終戦では、マシンのセットアップを見直したことが功を奏し、スタートの阪口選手はGT4マシンの車列に加わってレースすることができた。クラス5位からのスタートで、ライバルがドライバー交代に入ったこともあり、19周目には初めてクラストップに立った。ドライバー交代を21周目まで遅らせたのだが、それが規定時間をオーバーしてしまっていた。30周目にピットインして停車するSTOP&GOペナルティが出された。しかし無線の調子が悪くなっていた永井選手はそれを確認することができず、33周目にブラックフラッグが提示され、レースは強制的に終了ということになった。
しかし、それまでの間、永井選手はジャパンカップで初めてバトルを展開していた。クラス2位でコースに復帰し、ライバルのほうがペースが速く、防戦ではあったものの、バトルをするというシーズン当初の目標は、達成できたのである。

LEXUS RC F GT 3 #96前日の練習走行中にクラッシュ!
残念ながら岡山大会に出走できず

末長一範/新田守男が乗るLEXUS RC F GT3は、前日の練習走行でクラッシュ。マシンの修復が難しくレースに出走できなかった。それでも、今シーズンはシリーズランキング5位を獲得した。
新田守男選手は「岡山に入ってフィーリングも良くなって、チャンピオン争いができるかな? という状況だっただけに、とても残念です。また来年、チャレンジできればと考えています」とコメントしてくれた。

リザルトFANTEC GT World Challenge ASIA 2024 Japan CUP 第5戦
8月24日(土)岡山国際サーキット

GT3 PAクラス

Pos. Car No. Machine Drivers Laps Time / Gap Best Lap
1 666 Seven×Seven with KFM
Porsche 911 GT3R(992)
Bankcy/藤波清斗 37 1:00'28.851 1'29.860
2 98 K-tunes Racing
Ferrari 296 GT3
山脇大輔/高木真一 37 10.759 1'29.069
3 9 BINGO Racing
Corvette C7 GT3-R
武井真司/Motoki 37 11.073 1'30.259
4 555 Maezawa Racing
Ferrari 488 GT3
前澤友作/横溝直輝 37 23.758 1'29.847

GT4

Pos. Car No. Machine Drivers Laps Time / Gap Best Lap
1 50 YZレーシング
BMW M4 GT4 G82
藤井優紀/加納正樹 35 1:02'01.257 1'37.513
2 39 TOYOTA GAZOO Racing インドネシア
Toyota GR Supra GT4 Evo
ハリダルマ・マノッポ/野中誠太 34 1 Lap 1'38.128
3 38 和歌山トヨタwith HOJUST Racing
Toyota GR Supra GT4 EVO
落合俊之/末廣武士 34 1 Lap 1'37.421
5 97 K-tunes Racing
Toyota GR Supra GT4 EVO
永井良周/阪口良平 34 1 Lap 1'37.523

リザルトFANTEC GT World Challenge ASIA 2024 Japan CUP 第8戦
8月25日(日) 岡山国際サーキット

GT3

Pos. Car No. Machine Drivers Laps Time / Gap Best Lap
1 98 K-tunes Racing
Ferrari 296 GT3
山脇大輔/高木真一 38 1:00'45.219 1'29.963
2 555 Maezawa Racing
Ferrari 488 GT3
前澤友作/横溝直輝 38 25.997 1'30.427
3 9 BINGO Racing
Corvette C7 GT3-R
武井真司/Motoki 38 52.129 1'31.802
4 7 Comet Racing
Ferrari 296 GT3
辻子依旦/山崎裕介 38 1:26.224 1'31.804

GT4

Pos. Car No. Machine Drivers Laps Time / Gap Best Lap
1 38 和歌山トヨタwith HOJUST Racing
Toyota GR Supra GT4 EVO
落合俊之/末廣武士 36 1:02'29.030 1'37.315
2 39 TOYOTA GAZOO Racing インドネシア
Toyota GR Supra GT4 Evo
ハリダルマ・マノッポ/野中誠太 35 1 Lap 1'37.693
3 50 YZレーシング
BMW M4 GT4 G82
藤井優紀/加納正樹 35 1 Lap 1'37.889
5 97 K-tunes Racing
Toyota GR Supra GT4 EVO
永井良周/阪口良平 33 3 Laps 1'37.796

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