GT World Challenge Asia 開幕直前K-tunes racing 情報SUPER GTとはひと味違うGTレースに
K-tunesから2台のマシンがエントリー
日本国内でも人気が高まりそうなGTワールドチャレンジ・アジア。そこにK-tunes Racingがシリーズ参戦することになった。全6戦のうち、日本で開催される4戦がジャパンカップとしてチャンピオンシップが設定され、そのジャパンカップに参戦する。
GTワールドチャレンジ・アジアは着実に人気を高めていたものの、2020年と2021年はコロナ禍ということで開催が中止となっていた。2022年に復活すると人気も戻り、今シーズンは大量のエントリーとなっている。初戦となる富士大会では40台のエントリーが集まっているため、他のカテゴリーの参戦ができず、GT3とGT4のみとなっている。
実は昨年、K-tunes Racingはスポット参戦していた。地元・岡山国際サーキットで開催され
た第5大会に、LEXUS RC F GT3でエントリーしたのだ。ドライバーは新田守男選手と野上昌範選手のペア。本格参戦を前に試してみた、事前準備は十分といったところか。
K-tunes Racingからエントリーするのは2台のマシン。
LEXUS RC F GT3で、GT3 Pro-Amクラスにエントリーするのが末長一範選手と新田守男選手。末長一範選手はチームオーナーでもあり、2013年にトヨタ86のN1レースに初参戦して以来、ドライバーとしてもスキルアップしてきた。2017年からはインタープロトシリーズにも参戦、純レーシングマシンのシビアな特性でドライビングを磨き、2021年、2022年と2年連続でシリーズチャンピオンに輝いている。
これまでK-tunes Racingのファクトリーに居るにも関わらず、自らRC F GT3を走らせることはなかった。ついにステアリングを握って、どのような走りを見せてくれるのか、注目したい。
新田守男選手について、今さら紹介する必要はないだろう。岡山国際サーキットで開催されているトヨタ86 N1のレースでは、ジェントルマンドライバーのコーチングを担っている。実際に自分でステアリングを握ってマシンの状態をチェックしながら、各ドライバーのスキルや性格に合わせたセッティングや適切なアドバイスを行っている。このあたりは単にドライバーとしての経験値が高いだけではできないことで、新田守男選手ゆえに可能な領域といえるだろう。
また2時間耐久レースではドライバーとして、ジェントルマンドライバーと組んでレースに直接参加し、共に汗を流している。
GRスープラ GT4で、GT4 Amクラスにエントリーするのが野上昌範選手と藤井大温選手。ともに岡山で活躍する実業家で、レース経験はなかった。末長一範選手からの誘いを受け、2018年のK-tunes Racingでトヨタ86のN1レースでレースデビュー。チームメイトとして岡山国際サーキットでのシリーズ戦を戦い、着実に進化を続けてきた。
FIA-F4のレースにスポット参戦するなどの経験も重ね、GTレースへのシリーズ参戦へとステップアップを果たすことになった。最初からコーチングしてきた新田守男選手をはじめ、中山雄一選手や影山正彦SUPER GTチーム監督など、K-tunes Racing関係者から学び成長した成果に注目される。
この2人のジェントルマンドライバーのコメントをお伝えしておこう。
ジェントルマンが主役、それをプロドライバーがサポートする、といった形のGTワールドチャレンジ・アジア。同じGTマシンを使いながら、SUPER GTとはひと味違ったレースの面白さに注目してもらいたい。
コメント
野上昌範 選手
「初めてのレースになるので、どんな感じになるのか、良く判りませんが、それでも良い結果を出せるように、がんばりたいと思います。去年、岡山でスポット参戦させてもらったんですが、マシン(RC F GT3)に慣れていないこともあって、上手く走らせることができませんでした。今シーズン、GRスープラでレースをするのは初めてですから、まずはマシンに慣れることが重要ですね。去年までの86N1に較べてパワーもありますし、速いですから。GRスープラ GT4はマシンの動きが違いますね。すごくクイックに動きますから、まずその動きに慣れることが大事だと思います」
藤井大温 選手
「今まで走らせてきたのは86のN1仕様で、市販車をレース用に改造したマシンでした。それが本格的なレーシングマシンのGRスープラGT4に変わって、初めて乗った時は全然動きが違うのに驚きました。全く別モノだな、と。だから今までのことは忘れて、イチからもう一度勉強し直すつもりで、取り組みたいと思います。乗っていて楽しいんですけど、勝手が違うというか、コーナーは86のほうが速いんですけど、ターボも付いているので立ち上がりの加速が全然違います。今まで走ったことのない鈴鹿サーキットも走れますから、それも楽しみです」